熊撃退スプレーを浴びてみたらヤバかった

日本で普通に市販されている「熊撃退スプレー」はアウトドアショップなどで誰でも買うことができるのだが、これを誰でも手軽に買うことができる今の状況は個人的に少し危ない気がしてならない。。。

ほとんどの人は熊撃退スプレーがどの位の効果があって、どのような危険があるのかを知らないので何の躊躇もなく買ってしまうけど、実は使い方を少しでも間違えると非常に危険なものになってしまうのだ。



強烈な中身とは!?

そもそも熊撃退スプレーは北米に生息しているグリズリー対策として開発されたもので、獰猛な動物を追い払うことができるように製造されているので、スプレーの中身はそれなりに強力なものが入っている。

熊は人間の何倍もの嗅覚に優れており、遠くの匂いや地中の匂いまで嗅ぐことができるのだが、逆を言えばその嗅覚に対しての強烈な刺激は熊にとっての弱点ともなりえる。

そしてその弱点を突いたのが熊撃退スプレーで、中身は熊の嗅覚にダメージを与えられるほど辛いカプサイシンという物質が主に入っている。このカプサイシンを熊の鼻に向けて噴射すると、熊は闘争心を失って自ら逃げて行ってくれる。

これが熊撃退スプレーの役割だ。

実際に北米のグリズリーや北極熊などに効果があることが実証されているので、もちろん日本のツキノワグマやヒグマにも効果があるのは間違いないし、正しく使えば高い確率で熊を撃退できるはず。

 

人間にとっても危険

確かに熊撃退スプレーは熊にとっては脅威と成り得るが、逆に使い方を間違えると人間にとっても脅威となってしまう事を多くの人は気付いていない。

人間の嗅覚は熊よりも劣っているとは言え、強烈な刺激があるカプサイシンはもちろん人間の鼻にも影響を与える。激辛なものが鼻の粘膜に付着するとどうなるのかは簡単に想像できるはず。

もし人間がこの熊撃退スプレーを誤って浴びてしまったら、最悪の場合失明になる可能性がある。もちろんスプレーの中身が付着した部位にもよるけど、目や鼻、喉などは非常に危険。

そしてこの熊撃退スプレーが最も厄介なのが、中身の成分が油性であるということ。

これは何が厄介なのかと言うと、水で洗い流すことが出来ないのだ。

例えば、防犯グッズとして市販されている催涙スプレーは中身が水性なので、目にかかっても一時的に強烈な刺激があるくらいでスプレーの成分を水で洗い流すことができ、早めに洗えば洗うほど症状は抑えられる。

しかしこの熊撃退スプレーの場合は油性なので、水で洗ってもなかなか落ちず症状がかなり長期化してしまい、下手したら重症と成りかねない。

 

実際に浴びてみた!

「実際に浴びてみた!」とは言っても失明するかもしれない可能性があるものを故意に浴びた訳ではなく、誤って噴射してしまい顔に少量降り掛かってしまったことがある。

ある秋の早朝、北海道のとある山道を歩いている時に熊が出てきそうな気配を感じたので熊撃退スプレーを手に持った。

それまでスプレーを一度も使ったことが無かったので使い方も危険性も理解していなかった訳で、今考えればあり得ないことなのだが、熊が出てきた時すぐに噴射できるように安全ピンを抜いてスプレーを手にしていたのだ。(安全ピンをしていればトリガーが押せず噴射されない)

片手に安全ピンを抜いた状態のスプレーを持って(トリガーに指を乗せた状態で)、濡れてぐちゃぐちゃな坂を登っている時に思わず滑ってしまった。

そして、両手が地面についたと同時に無意識にトリガーを押してしまい数秒間地面に向けて噴射してしまったのだ。滑って転んだので顔も地面の近くにあり、噴射した中身が跳ね返って顔面と手に降り掛かってしまったのである。

 

顔面にスプレーの成分が付着

スプレーを浴びてしまった後はもう大変で、べったり成分が付着した片手は拭いても拭いてもヒリヒリして痛いし、特に顔面は直接降りかかった訳ではないものの、唇はヒリヒリして焼けるような痛みが。

そして、目に関しては目が開けられないほど重症で、意識的に目を開けようとしても全く開けることが出来ない状態。これは想像出来ないかもしれないが、本当に目が開かず涙がずっと出てきており失明するんではないかと思ったほど。

水で洗っても洗っても涙が止まらず、しばらくの間は目を閉じていないと大変。

結局失明にはならなかったので良かったのだが、下手したら失明していたし危なかったのは間違いない。

 

もし浴びてしまったら

もしスプレーの成分が降りかかってしまったら、応急手当として水で洗い流すことは必須。

先程スプレーの成分は油性なので洗い流せないと言ったが、一応気休めとしてでも洗い流すことが重要だし、手などの皮膚は石鹸で何回も洗えば落ちる。そして、もし目に少しでも掛かってしまった場合には直ぐに病院に行くことをお勧めする

手などに降りかかってしまった時に注意すべきなのは、成分が付着した手を体の他の部位に触れないこと。少しでも触れてしまうとその触れた部位にも成分が付着してしまい、さらに大変なことになってしまう。どちらにしても心配なら病院に行った方がいいだろう。

 

熊撃退スプレーは外国製

先程も紹介したように、熊撃退スプレーは元々グリズリーなどの獰猛な動物を撃退するために製造されているので、そのような場所に暮らしている人や山などに頻繁に入る人向けの製品であり、一般的なものというよりかプロ向けのものと考えた方がいい。

でも、日本では熊に襲われるというニュースが頻繁にあるため、山菜などを採りに行く人や登山者の多くは購入するようになってきており、その数は今後も増えていくと思われる。

現在、日本で販売されている熊撃退スプレーは日本製ではなくそのほとんどが外国製品なため、安全面などは全く考慮されていないと推測できる。

もし日本製ならば使用する人のことを考えて、なるべく人体に影響がないように製造すると思うのだが、外国製なためそのような事に配慮して製造されているとは思えない。

つまり熊撃退スプレーは日本仕様ではなく北米仕様だということを認識して購入しなければならない。

なので熊撃退スプレーは安易に買うものではないし、もし使う時には細心の注意を払わなければ自分にも被害が出る可能性があることをしっかり理解しておく必要がある。

 

使い方をしっかりマスターしておく!

熊撃退スプレーを持っている人は、まず実際に少量でも試しに使っておくべきだ。

スプレーがどこから、どのように噴射されるのかを確認しておくだけでも、実際に使う時に慌てずに済む。そして一番肝心なのが風上と風下で、スプレーを噴射する時には絶対に風上に自分がいなければならない

もしもスプレー噴射時に自分が風下にいた場合には熊どころの騒ぎではなくなる。目が開けられず身動きが取れなくなり、熊に襲って下さいと言わんばがりの状態になってしまう。

なので、たとえ山で熊に出食わしたとしても自分が風下にいる場合にはスプレーは使えないし、使ったら自分が危険な目に遭うことを絶対に忘れてはいけないのだ。

たったこれだけの噴射でも、中身の成分はしばらく漂っており(無風状態の場合)、実際近くにいたら喉の粘膜に付いてしまったようで若干ヒリヒリした。

試しに噴射する時は完全に山の中でやらないとダメ。近くに家などがあったら周りの人にまで迷惑をかけるのでたった一噴射でも十分注意する必要がある。

 

熊撃退スプレーとケースを購入

安易に使うべきではないけど、万が一のために持っていたい人は多いはず。

そして熊撃退スプレーと合わせて買いたいのがスプレーを収納するためのケース。熊撃退スプレーは収納ケースと一緒でなければ意味が無く使いものにならない。

いざ!って言う時にリュックから取り出すわけにも行かないし、熊と至近距離で出会ってしまったら、慌てて取り出してる余裕もない。

ということで、熊撃退スプレーを買うならケースもセットがおすすめ!

 

ちなみにスプレー単体で買う場合はこちら!

 

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